栄東地区では、発達障がいをもつ子どもたちが増加しています。このため、子どもに関わる事業を開催している4団体※が合同で、障がいのある児童に対する理解を深め、適切な対応を学ぶ研修会を開催しました。
※4団体 栄東地区まちづくり未来会議、栄東地区福祉のまち推進センター、栄東地区青少年育成委員会、栄東地区民生委員・児童委員協議会
7月2日、日の丸会館で、52名の方々が参加し、社会福祉法人麦の子会の古家好恵・常務理事を講師に、「発達障がい児の基礎知識と対応」をテーマにお話をいただき、「発達障がいの類型と特徴」「発達障がい児に対応する場合の留意点など」を学びました。
講師は、1994 年に当時、麦の子学園に入られ、以来、30年以上にわたって児童の発達支援・家族支援・社会的養育に携わ ってきた専門家です。

個人差が大。脳の発達の偏りによる「見えない障がい」
「発達障害がいとは、脳の発達の偏りによって行動・認知・学習に特徴が表れ、育て方によるものではない。目に見えにくい障がいで、個人差が大きく、周囲の理解と環境調整で生活が大きく改善する」という説明がありました。
発達障がいによる日常生活でよく目にする行動が理解できず、一見健常者と変わらないことで、特性による行動を「努力不足」「マナーの悪さ」と捉え、嫌悪感や偏見をもちがちですが、障がいへの理解と人によって得意・不得手があるという多様性を受け入れて、本人の特性に合わせた環境を整える努力が求められています。
発達障がいは生まれつきの脳機能の特性であり、本人の意思にはどうにもならないこと、そして、相手の特性(ASD:自閉スペクトラム症、ADHD:注意欠如・多動症など)を理解し、コミュニケーションのすれ違いを防ぐ工夫をすることが、お互いのストレスを減らす近道になりそうです。まず、特性を理解すること、これが健常者にとっても必要なことと言えましょう。

オーダーメードの麦の子の支援
後半は、社会福祉法人麦の子会の支援についての説明がありました。障がいをもつ子だけではなく、家族も子どもや社会とのはざまで大きなストレスを抱えています。
子どもに対して、時間はかかっても大人との愛着形成を図り、子ども一人ひとりに寄り添ったオーダーメードで、かつ切れ目のない支援を行い、楽しい日々を積み重ねることによって安心感をもたせることに注力しています。また、家族に対しても、「子どもを救うためには、家族が救われなければならない」という考えのもと、心理・相談支援、生活支援などの各種支援を実施しています。
麦の子会の発達障がい児への包括的な療育と親のメンタルケアを並行して行う先駆的な支援の一端を垣間見ることができました。
多様な人々の交流と居場所づくりが課題
誰もが地域で安心して暮らしていくには、すべての人が孤立せずに地域社会に参画し、支え合う仕組みが必要です。栄東地区まちづくり会議では、これまで地域の交流や高齢者の居場所づくりなどに力点を置いてきましたが、障がい者・児を含め、多様な人々が交流できる居場所や機会の大切さに気づかされた研修になりました。



菊地・未来会議代表

