よく少子高齢化が進むと言われますが、栄東地区の人口や年齢構成はどのように変化していくのでしょうか。全国小地域別将来人口推計システムを活用して見える化してみました。
まず、2020年の栄東地区の人口は、34,525人となっており、北海道内では網走市と同程度の人口規模となっています。しかし、人口は今後減少傾向に入って2030年には32,829人、2035年には31,658人・・・・・、と大幅に減少することが見込まれています(下のグラフ参照)。
次に、人口構成の変化を見てみましょう。年少人口が2020年4,299人が2025年に3,895人、2030年に3,444人と減り続け、2040年には3,000人台を割って2,886人と大きく減少します。
これに対して、高齢者は増加が著しく、2045年には65歳以上が13,794人のピークを迎え、実に人口比の47.7%を占めることになります。20数年先ですが、65歳以上人口が2人に1という割合になります。最近でも65歳以上の方々でも働いている方も多く、高齢者の定義自体も変わっているかもしれません。
このように子どもや働き盛りの人が減少し、高齢者の急増が目の前にあります。特に病気や要介護などの方々の割合が高いとされる75歳以上の後期高齢者の割合も増加し、2055年以降は75歳以上の高齢者が3割を超える状況になると推計されています。
当然に75歳以上の割合が高くなりますと病院や介護サービスなどの需要が高まるものと想定されます。一方で、人口全体の減少により、今でもバスの便数が減るなどしていますが、交通機関や買い物、通院などの利便性が低下することも考えなければなりません。
人口構成などが変化していくなかで、どう高齢者の安心な暮らしを支えていくか、栄東地区にとっても大きな問題になりそうです。
なお、推計値は、「全国小地域別将来人口推計システム」(システム作成者*井上 孝)を活用して算出しています。ただし、条丁目によっては、明確に区分できないため、栄西地区や丘珠地区のデータを含めて算出した条丁目もあります。
人口は、出生率や社会情勢などで変化するもので、ここで取り上げたのは、あくまでも同システムを活用した推計値であり、「このような傾向になりそうだ」という概ねの目安とお考えいただければ幸いです。