栄東地区福祉のまち推進センターが主催する終活セミナーが、7月3日、日の丸会館で開催され、22名の方が参加しました。終活とは、これまでのライフスタイルを振り返り、心配事をなくして自分らしく生きる取り組みです。安心な暮らしには、”終も活も”どちらも大事ということです。
講師は、民生委員・児童委員で終活アドバイザー(終活アドバイザー協会)の加藤佳子さんです。セミナーでは、まず、エンディングノート・「ら・し・さノート®」の活用方法の講義です。自分の資産である貯蓄、保険、年金、借入、不動産などを整理し、万が一のときに家族が困らないようにとのお話がありました。例えば、不動産について固定資産税の納税通知をノートに張り付ておくなどの簡便な整理方法も伝授していました。
次に、困ったときの公助、いわゆる行政の支援制度についてもパンフレットなどで説明があり、困ったときはまず相談してみるようにとのアドバイスも。
また、死後に家族の争いごとを防ぐための遺言書の活用について、「自分の意思を明確にし、専門家の活用や元気などうちに作成しておくこと」、「財産の配分はしっかり明記し、預金や現金等の資産は割合で示すこと」、「子どもだけではなく、配偶者の老後が成り立つように考えること」、「不動産などを共有にすると後々の争いのもとになるので避けること」など作り方のポイントもひじょうに明確です。
さらには、遺産に相続税がかからない額の計算方法、生前贈与をうまく活用する節税などのほか、一人暮らしで亡くなった後の家屋や財産の処分を円滑に行うための死後事務委任契約についても事例に即して分かりやすく説明がありました。
高齢者が抱える親や配偶者の医療・介護のこと、相続のこと、預金や保険のこと、お墓のこと、お葬式のことなどの心配事を解消することによって、人生100年時代の余命を与えられた命・「与命」と考え、いきいきと暮らしていくこと、これが終活の真のねらいと言えましょう。