5月15日、定例の栄東地区福祉のまち推進センター役員会が開催されました。この日は、15年余り福まち活動をされた新井熟・運営委員長が引退されるため、退任のあいさつがあり、「超高齢化が進み大変な時代ですが、これからを受け継ぐ方々に期待しています」と激励がありました。
16日に定期総会を開催するため、役員会は報告のみで短時間終了し、最新のデータをもとに栄東地区の福祉課題を探るとして、長谷部・栄東地区民生委員・児童委員協議会副会長のミニ講座と事例紹介や意見交換を実施しました。
5月8日に公表された厚生労働省研究班による認知症推計、警察庁による高齢者の行方不明者の状況、5月13日に国会で取り上げられた孤立死の衝撃的な推計値、札幌市の健康寿命が全国に比して低レベルにある問題などを、データをもとにした解説されました。
例えば、従来の数値からは下方修正されましたが、2040年には全国の認知症患者が584万人(MCIが612万人)になること、札幌市の要介護認定率が2023年65歳以上で21.6%と高く、2040年には26.3%となること、2022年の全国の認知症の行方不明者が1万9千人近いこと、65歳以上の孤立死が全国で約6万8千人となるなどの推計値は衝撃的でした。また、札幌市民の健康寿命は他大都市に比して低く、日常生活に制限を持ちながら暮らす期間が長いなど、今後、栄東地区でも起こる可能性のある今日課題が浮き彫りになり、今後の対策を考えるうえで非常にわかりやすいとの声がありました。
この情報交換会では、福まちの役割として高齢者の見守りは大きいですが、超高齢者対策としては、健康づくりとセットで考えていかなければならない点を再確認しました。居場所、健康づくり、そして、日ごろの食生活の改善なども、超高齢社会を乗り切る大きな要素となると言えましょう。
(写真上は役員会の様子と新井・運営委員長)