「最近は、日本の伝統文化に触れる機会が少なくなっています。茶道・華道という長い歴史を持つ日本の伝統文化に子どもたちが触れ、日常生活に生かしたり、今後、機会が増えるであろう国際交流にも生かしてほしい」という栄東地区福祉のまち推進センターの澤村恵子・運営副委員長の挨拶で、12月23日の親子茶道体験教室が始まりました。
会場は、札幌市東老人福祉センター(東区北41条東14丁目)で茶道、華道と2部屋に分かれて、合わせて親子20組43人(見学2名を含む)が参加し、茶道と華道のエッセンスを学びました。
茶道では、抹茶をいただく前にお菓子をいただきます。春夏秋冬の季節によって異なるお茶菓子があり、素材そのものに季節感があったり、見た目や銘で季節が表れていたり、お菓子で感性を刺激される素晴らしさの一端を講師から写真入りの資料で説明いただきました。
また、茶道のおもてなしの心や礼儀作法は言うまでもなく、短時間ではありますが、抹茶の茶碗への入れ方、茶筅の使い方、お菓子のいただき方、茶碗の回し方や向きなど丁寧に指導いただきました。参加したお子さんたちも生菓子を懐紙の上にのせて4つに切って食べる姿にぎこちなさがありましたが、口に残った甘さと抹茶が合わさって思わず、「美味しい!」と感激した様子でした。
華道体験教室では、クリスマス・イブの前日ということもあって「クリスマスの花」がテーマです。会場の前方には、サンプルを2種類展示し、イメージしやすいように配慮がされています。華道は、まず体験しようというのがねらいで、説明は最小限に実践のスタートです。すぐにお花の包装を開いて、おっかなびっくりの子もいますが、はさみを上手に使い、剣山に花材を挿していきます。
親子で相談しながら、花や枝を選ぶ姿はなんともほほえましく、親子のよいふれあい体験になったかもしれません。会場内は、3人の講師が回ってきめ細かくアドバイスして、クリスマス花はみるみるうちに出来上がりです。生け花を前に親子で記念撮影し、花は剣山から外して持ち帰りますが、自宅に帰ってからも親子で美しい生け花を再現してくれることでしょう。
栄東地区では、今年、ひのまる公園で盆踊りという伝統文化を復活しましたが、今後も茶道・華道を含めてこれまで培われてきた日本の文化を大切にし、次代を担う子どもたちが健やかに成長できるまちを目指してまいります。