10月1日、札幌プリンスホテルパミール館(中央区南2条西11丁目)で令和元年度東区防災研修会が開催されました。メーンの講師は、瀧本浩一(山口大学大学院創成科学研究科准教授)氏で「来るべき災害に向けてー地域の防災・減災について考える」と題して講演がありました。
同講師は「よく自助、共助、公助と言われます。本当に災害時に自助ができる人は、災害前から努力をしています。しかし、個人では普段から自助ができないからこそ、コミュニティの力つまり共助を使って自助を推進できるのです。共助は何のためにあるのかというと自助を推進するためにあり、これが災害前の自助と共助の関係です。災害で助かるには事前の予防が大切です。無関心や忙しくなかなか取り組めない住民に災害に対する事前の備えを促すことが町内会、消防団の重要な役割です」と強調されていました。
次に地域からの報告があり、栄東連合町内会から菊地総務部長が登壇。昨年9月6日の北海道胆振東部地震の際の栄東地区での避難所への運営支援などを踏まえ、「災害時には地域に身近なまちづくりセンターを拠点に情報を集約し、連合町内会、町内会などが行動する体制が必要です。避難所運営は行政のみでは困難です。地域と連携するためには事前に協定を結ぶなど役割分担を明確にしましょう」と報告・提言されていました。
このほか、元町まちづくり連合会の地区防災計画の取り組みなどの紹介があり、あっという間に2時間半余りの研修を終えました。参加した200名を超える関係者は、熱心にメモを取りながら聞き入り、講演内容を今後の防災活動にいかしてくれることでしょう。